たとえこの身が焼かれてもお前を愛す

「しかし、最近はあまり遊んでいないとか?
やはりあの娘のせいですか、閣下」


エルンストの机に置いてあったペンを手に取りコロコロと手の平で回しながら、ニヤリと口元をあげる。

「娼館の主人が愚痴を漏らしていましたよ」


「飽きたんだ」


「さようですか?」信じられないとばかりにエルンストの顔をのぞき込むと、

「それに、酒の付き合いも最近悪いですよ?」


「酒場の酒より家のほうが美味い」ぶっきらぼうに答える。


これは、これは.....。ファーレンハイトは思ったものの口には出さなかった。



「そんなことより、お前まだ仕事が残っているだろっ」

バツが悪そうに、コホンと咳払いをするとファーレンハイトに退出を促した。