漆黒が隠す涙の雫

「私、潤くんを探してくる」



潤くんは、あの人達とは違う。


不器用な言葉で私を悲しみから遠ざけてくれた。


私をお兄ちゃんの所へ連れて行ってくれた。


ひとりぼっちになってしまった私の手を握ってくれた。


全部、全部、私のためだった。



今なら分かる。


潤くんが私を人質にとると言ったのも、きっと私の為なんだって。



「愛華ちゃん。いってらっしゃい」



私は、潤くんを信じる。



温かい目で私を見送る昴くんと修二くんを残し、私は幹部室を出た。