「俺、相楽修二【さがらしゅうじ】!!この前は驚かせてごめんな!」


あの後、潤くんのバイクの後ろに乗せられ、辿り着いたのは翼鷹の倉庫。


幹部室に着くなり、昴くんと行動を共にしていた修二くんと呼ばれる彼が、人懐っこい満面の笑みで自己紹介を始めた。


茶髪の短髪をツンツンに立て、耳にはジャラジャラのピアス。


潤くんや昴くんとは違って、今にも触れてきそうなフレンドリーさに、どうも警戒してしまう。


潤くんの後ろに隠れる私に。


「そんなに警戒しなくても、もう触ったりしないから安心してよー!あの時は、まさか失神するなんて思わなかったんだよ!本当悪かったって!」


眉尻を下げ、手を合わせて平謝りする彼は……うん。


チャラそうだけど、悪い人ではなさそう。


「その女の子を見ればナンパする癖、直さないとね修二は」


「何言ってんの昴!可愛い子とはお近付きになりたい!これ、男の本能でしょ!?」


「本能を抑制出来ないようじゃ、人間にはなれないよ。修二」


「既に人間だよっ!潤、お前、俺を何だと思ってたんだ今まで!!」


仲良いんだな……。


3人の和やかな(?)雰囲気を見ていると、さっきまでの出来事が嘘のように思えてくる。