だけど、潤さん。 私に聞かないなんて選択肢はないの。 お兄ちゃんを失わなくて済むのなら、私がどんなに辛くたって構わない。 苦しくたって構わない。 ただ私は、お兄ちゃんに会いたいの……。 「教えてください。お兄ちゃんが今どこで、一体何をしているのか」 真っ直ぐと彼を見詰めてそう言えば、 「わかった」 と言って、彼はその綺麗な茶色い瞳で、私の視線を受け止めた。