暫くは背後から「待て〜!」という声に追われていたのだが、
やがて、小さな公園に辿り着くとそんな声もとっくに聞こえなくなっていた。
ゼェ、ハァ、ゼェ、ハァ…
息も耐えだえの私達は
どちらが先に水を飲むかで争って、
負けた私は仕方なくお兄ちゃんが飲み終わるのを待った。
「えいっ!」
自分の番がきたので、すかさずお兄ちゃんに水をかけると
お兄ちゃんは「うっわ!最悪〜!」と、濡れたシャツをパタパタしてた。
「いいじゃん!そのうち乾くよ!」
そう言い返したら、
お兄ちゃんも水の出口を塞いで、
水鉄砲のようにやり返してきた。
「お返し〜!」
ニカって笑ってるお兄ちゃんに、
「わ〜!!倍返ししないでよ!ビショビショになっちゃったじゃん!」
って怒る。
そのうち、もう濡れるのなんてどうでも良くなって、
2人して痒い頭と体を洗い流した。
お互い、
しばらく人目も気にせずにベンチの上に寝転んで、
全身を天日干しにしていると、
じーっとこちらを凝視している男の子の集団に気付く。
中学生くらいの5人組だった。
平日のま昼間だというのに、学校へ行ってないのか抜け出してきたのか、こんな小さな公園にいつの間にか屯している。
「ナオ…、行こう。」
お兄ちゃんに言われるがまま、その場を離れようとする。が…
「お前等、こんなとこで何やってんだよ?」
集団の中の一人に行く手を塞がれた。
明らかに不良ぶったその身なりに、
つい目を背けてしまう。


