「ナオ、こっちこっち!」
「えー、やばいよ兄ちゃん!」
いたずら顔でお兄ちゃんが、私を招いたのは人のいない廃れた納屋だった。
「誰かに見つかったらどうするの?」なんて言いながら、自分もクククと笑いが止まらない。
「おー!缶詰がある!ほら!鯖缶にコーン、ツナにみかんまで!今夜はご馳走だぜ!?」
少年のように目を輝かせてるお兄ちゃんに更に笑いが収まらなくなった。
それから私達は缶詰を手当たり次第に開けては食べて、久しぶりに空腹を満たした。
ゲップをし、「もう食えね〜」って寝転んだお兄ちゃんに、私もそっと身体を寄せて寝転がった。
「今日は、ここで寝る?」
「そうだな。屋根もあるし、雨が降っても平気だし。」
「誰にも見つからないかな?」
「もう夜だから暗いし、大丈夫だろう。明日起きたら、すぐにここを出ようか。」
「で、その後はどうする?」
「明日のことは明日考えるさ!」
「はははっ!そうだね!」
「あー、自由って最高!」
「サイコー!」
「あ、今日バイトだったの忘れてた。無断欠勤だ…」
「そんなの、どーでも良いよっ!」
「だな!気にするのヤーメタ!」
「あっはっはは!」


