ふたりぼっちの指切り

舞い込んだ桜の花弁を風がさらって、良はようやくに顔を上げた。

生きる理由を見つけた自分に、選択肢は一つだ。

加代はこの自分の言葉で良を縛ることを是としないだろう。

それでも願いに添いたいのは、自分のただの我儘なのだ。笑われてしまうかもしれないけれど。

見ているかもしれないのだから、恥ずかしい生き方は出来ない。そもそも寿命だってどれくらい残されているかわからない。

でも、自分に出来るやり方で、正しいと思うことをやってみればいい。

彼女が僕の世界を変えたように、僕も誰かの世界を変える手伝いを出来るかもしれないのだから。

たまには呆れながら、たまには喜んで、見守っていてくれればいいな、と考えて良はひとりでに笑った。

end