ふたりぼっちの指切り

言おうとしていた。

「どうして…!」

たとえ、明日がいつ終わってしまっても。
何分後に息が止まるのか分からないとしても。

最後の最後まで隣にいて欲しかった。

ただ、それだけだった。

「ごめん、加代」

何も出来ずに、何も言えずに、一人にさせた。それは不可抗力だとしても、後悔を止められなかった。

誰しも時間は限られている。
大事なことは、言いたい思いは、伝えなければならなかったのだ。

「ごめん…」
良は加代の手の甲に、額を押しつけた。
何もかも、もう遅い。
二度と届かない。

彼女が顔を上げて笑い返すことは、永遠にないのだ。

光の差し込む白い部屋の中で、透明なものが日の光を反射させ、加代の青白く細い腕を伝い落ちた。