「良の病気って、何?」
放った言葉は、しばらく沈黙のただ中にあった。
そろそろ沈黙が重さになって二人にのしかかるという頃、思い詰めた顔をした少年が口を開いた。
「癌だよ」
「…………そっ、か…」
やはり。
なんとなく予感はしていたものの、泣きそうになってしまった加代は慌てて舌を噛んだ。
こうすると涙がひっ込むというのを友達に教えてもらったことがあったのだ。
泣いていいのは私じゃない。
あくまで他人が、自分事のように悲しんでは、本当に辛い人に失礼になる。
顔を伏せた加代を、良は何か言いたげな顔で見たが、結局は何も言わなかった。
しかし、その代わりのようにわしゃわしゃと頭を撫でた。
「……?」
思わず顔を上げると、にっと笑う良の顔が目に入って。
「大丈夫だよ」
なお私を気遣える、眩しいほどの強さを直視できずに目を細めた。
「うん…」
あっけらかんと笑った姿に、胸のつかえがとれたような気がした。
放った言葉は、しばらく沈黙のただ中にあった。
そろそろ沈黙が重さになって二人にのしかかるという頃、思い詰めた顔をした少年が口を開いた。
「癌だよ」
「…………そっ、か…」
やはり。
なんとなく予感はしていたものの、泣きそうになってしまった加代は慌てて舌を噛んだ。
こうすると涙がひっ込むというのを友達に教えてもらったことがあったのだ。
泣いていいのは私じゃない。
あくまで他人が、自分事のように悲しんでは、本当に辛い人に失礼になる。
顔を伏せた加代を、良は何か言いたげな顔で見たが、結局は何も言わなかった。
しかし、その代わりのようにわしゃわしゃと頭を撫でた。
「……?」
思わず顔を上げると、にっと笑う良の顔が目に入って。
「大丈夫だよ」
なお私を気遣える、眩しいほどの強さを直視できずに目を細めた。
「うん…」
あっけらかんと笑った姿に、胸のつかえがとれたような気がした。

