あなたの幸せを心から願う

嫌だけど、やらないとね。



チームを分けて、私は出番が来るまで体育館の端に移動する。




体育の先生も知ってるから、みんながたって応援してる中、座ってても何も言わないだろう。



でも、私は普通でいたい。



あの子は耳が聞こえないから




なんて言われたくない。



だから、




「小春ー!次だよ!」



コートの外で試合を見てた仁奈がいつの間にかコートの中にいた。




「ごめんごめん、」



そう言って私もコートに入る。




ピーっとホイッスルがなって試合が始まった。



私は基本的に見てるだけだけど



ボールが飛んできたら仁奈にパスした。



「…はる!小春!危ない!」



そう聞こえたのと同時に



私の頭にはバスケットボールが当たっていた。