そして1時間ほどたって家のドアが開く音がした。




「小春。」




そう言って私に近寄ってくる。





「お父さん。あのね、私、耳が聞こえなくなるって分かっても死にたいって思わなかったんだよ。




きっと前の私だったら死にたいって思ってたんだ。




だから来てくれたんでしょ?」




お父さんの目から涙があふれる。