MEMORIZE BLUE

「だって葵の言葉が伝わったクラスが、団結出来ない訳ないよ」

「あ、…ありがとう」

また、こういうことを素面で言えるのが罪なんだなぁ。

佐島の子供みたいな笑顔を見つめて、葵は肩をすくめた。

「みんな、今日、残って歌の練習やってくっしょ?」
「そりゃ…そうだろ」

そっぽを向きながらも頷いた男子が、先程指摘した男子だと気が付いて意外な気がしたが、小夜が「よく言うわよ」と茶化したことで、わだかまりなく笑い合うことが出来た。

(…よかった)

だけど。

「葵、まだほっとしないでよ。本当のスタートは、ここからなんだから」

「分かってる」

顔を見合わせた四人は、一斉に笑い声を上げた。

何はともあれ、一件落着なのだ。

仲間の顔を見渡した葵は、いつまでもこの景色が変わらないといい、とささやかな願いをかけた。