「葵って、話すとフレンドリーだし楽しいと思うんだけどなぁ…気後れするの?」
「…そうかも。入学当初は友達を作らなきゃって頑張ってみんなに話しかけてたけど、移動教室とかお手洗いに行くのも付き合わされるし。面倒になって遠ざけた」
葵の渋々といった発言に、小夜はなるほどと相槌を打った。
「そういうのが面倒なのはすごく分かる。でも、折り合いをつけていくために面倒なことに付き合わなきゃいけないこともあるんじゃないかな」
「…分かってる」
理屈では、と葵は頭の中で付け足した。
「あのさ、葵って気付いてないかもだけど素材は悪くないんだよ。むしろ整っている方。この際だから率直にいうけど、外見に気を使ったらもっと垢抜けると思うのに」
勿体ない、と言った小夜に、葵は恐る恐る訊ねた。
「そうしたら…友達、出来る?」
「当たり前だよ」
こわごわと聞く葵の様子が可愛くて、小夜は微笑んだ。
「もっと自分を出せばいいんだよ。葵を好きになる人、きっといる」
臆面もなく言ってのけた小夜を、葵は尊敬の目で見つめた。
「…そうかも。入学当初は友達を作らなきゃって頑張ってみんなに話しかけてたけど、移動教室とかお手洗いに行くのも付き合わされるし。面倒になって遠ざけた」
葵の渋々といった発言に、小夜はなるほどと相槌を打った。
「そういうのが面倒なのはすごく分かる。でも、折り合いをつけていくために面倒なことに付き合わなきゃいけないこともあるんじゃないかな」
「…分かってる」
理屈では、と葵は頭の中で付け足した。
「あのさ、葵って気付いてないかもだけど素材は悪くないんだよ。むしろ整っている方。この際だから率直にいうけど、外見に気を使ったらもっと垢抜けると思うのに」
勿体ない、と言った小夜に、葵は恐る恐る訊ねた。
「そうしたら…友達、出来る?」
「当たり前だよ」
こわごわと聞く葵の様子が可愛くて、小夜は微笑んだ。
「もっと自分を出せばいいんだよ。葵を好きになる人、きっといる」
臆面もなく言ってのけた小夜を、葵は尊敬の目で見つめた。

