MEMORIZE BLUE

「頼むから」

突然、絞り出すような声を出して懇願した大和にびっくりした。

「…大和?」
「頼むから、行ってくれよ。じゃないと、諦めきれなくなる」

苦々しく吐き出した大和は、顔を歪めて笑った。

「俺は平気だから。佐島のとこ、行ってやれ」

無駄にするなと、言われた気がした。

そっと背中を押された葵がそれでも後ろ髪を引かれるように立ち止まっているのを見て、ため息をつく。

「大和は、どうするの」

「どうもしない。別に、最初から何も思ってなかったから、早く行けよ。迷惑なんだよ」

ちっとも震えていない声で、君が言う。

嘘だと分かっていても体が言うことを聞かなくて、重くて、金縛りにあったように動かない。

見せたこともないような薄笑いに、心が凍りついた。

「嘘じゃない。遊びだよ。全部」