MEMORIZE BLUE

「えっ」

混乱する葵に、大和はしっかりとした声で、

「昨日はごめん」
「え…気にしてくれてたの?」

思わず疑問を声に出してしまうと、さすがに失礼だったのか顔を上げた大和が拗ねたそぶりを見せた。

「私こそ、謝ろうと思ってたのに」
「え、まじで」

目を見開いた大和と、一拍置いて二人で笑い出してしまう。

一度笑い始めるとなかなか止まらず、最後には大和が葵をなだめたくらいだった。

「おもしろ…」
そう言いかけて、笑いが止まった瞬間何故か目頭が熱くなった。

「…っ…」
何か言葉を継ごうとして、こみ上げた嗚咽に邪魔をされた葵は手の甲で目をこすった。

「葵」

何度も目をこすっては止まらない涙を止めようとする葵を見かねて、大和が声を張った。