MEMORIZE BLUE

久しぶりに一人の下校で、葵は伸びをすると大きく息を吐いた。

一日しか経っていないのにやけに疲れていて、気持ちの問題なのかと納得する。

と、肩を軽く叩かれて「ぎゃっ」と声を上げてしまう。

「…ぶはっ」
何が面白かったのか知らないが、肩を揺らして笑い始めた男子を振り向いて、私は睨みつけるように言った。

「何か用なの、瀬見川君」
「いや…え、瀬見川君はやめて。大和でいいよ。堅苦しい」

弁明をしつつさり気なく主張を織り交ぜた大和を呆れたように見つめると、葵はため息をついた。

「分かった、大和。君は何がしたいのかな」

若干棘のある口調にも怯まず、朗らかに大和は言った。

「これ。忘れ物」

右手に突き出されたものをしげしげと眺め、はっと奪うように受け取る。

「歌詞ノート…っ」