哀しみの最果て

日野が皮肉を言っていると、入り口のドアの方からコツコツと足音が聞こえてきた。


「お、言ってる傍からお客さんかな?」


2人共ドアのほうを見つめると、コンコンとノックの音が響いた。


「どうぞ」


宮部が一言声をかけると、心配そうな表情で30代前半ほどの綺麗な女性が顔を覗かせた。