哀しみの最果て

「あなたが柿沼さんにどんな恨みをもってるかなんて私にはわかりません。
でも、あなたが柿沼さんの婚約者じゃない事はわかっていました。そして、殺害に来ることも…」



「なんで…どうして…?」



鈴花は状況が飲み込めない様子で体を小刻みに震わせている。



宮部はこの部屋の隅に置いてある花瓶の裏に隠した携帯を持ち上げた。