「淳一さん、いつまでも公私混同は良くないですよ。オフィス内の風紀が乱れます」

「そうか?みんなちゃんと分かってるから大目に見てくれるよ」

「でも、中には好奇の目で見ている人もいますよ」

「まあ、多少はそう言う目も織り込み済みだよ」

「気にならないんですか?」

「全然」

「私は気になります」

「気にしない方が良いよ」

ニコニコしながら私の説得をのらりくらりかわす淳一さん。

……ダメだこりゃ。

「……もう好きにして下さい」

いっそ気が済むまでやらせた方が早く終わりそうな気がして、ため息交じりに言った。

「うん。ありがとう」

静まり返る会議室。

時計の秒針の音がリズミカルで眠気を誘う。