「大丈夫?緊張しなくいいから。」

と言われても。

私は頷き、佑樹君の後を歩いた。

「佑樹君の車で行くの?」

てっきり誰か迎えに来てくれてるものだと思った。

「あ~。皆お酒飲むし。瑞紀だって俺の車の方がいいだろう?」

佑樹君だってお酒飲みたいだろうに。
私の為に・・・。

「だったら、私、車出しますよ。だから、お酒飲んで下さい。」

私は元から飲むつもりはなかった。
それに運転に集中してた方が喋らなくて済むから。

「瑞紀に運転させられないよ。」

「車出させて下さい。その方が私の気が楽。喋らなくて済むから。」

そういうと私は自分の車に乗り込んだ。

佑樹君は渋々だけど車出す事了承してくれた。

人を乗せて運転するのは何年振りだろう。

この車に最後に人を乗せたのは蓮。

それ以外今まで誰も乗せてなかった。

ううん。

人と関わるのを避けてたんだよ。