「お嬢さん。起きて。もう、出ないと。」

気がつくと私はあの人の膝枕で寝ていた。
慌てて起きるとあの人は笑っていた。

付き合わせちゃったからカラオケの代金は出そうとしたらあの人が出してくれた。

お嬢さんには出させられないって。


もう、これで終わり。
あの人とはもう2度と逢えないんだ。

そう思うと心が痛い。
また逢いたい。

振られたばっかりなのに。
そう考える私って可笑しいよね。

だって9時間前は振られて泣いていたんだよ。

駅まで一緒に歩いた。
2人とも無言だった。
無言が耐えられず私は駅に着くと同時にお礼をいい改札口へ向かって歩いていた。

1日にして2人に振られた気分になった。

また、腕を掴まれた。

「実は車で来てるんだよ。地元の駅まで送って行く。」

私は頷いた。