「沢山見て来ましたよ。最愛の人も私は看取った。だからもう良いんです。私の人生幸せにでした。」

これが私の答え。
もう、蓮と過ごした時間。
私の人生で最高に幸せだった時。
それだけで充分。


「それで本当に良いのかよ。これから幸せになる事を望んでるじゃあ無いの?亡くなったご主人は。」


「もう、綺麗事言わないで。私が良いって言ってるんだから良いの!」

そういい放つと、私はアパートへ逃げ込んだ。
もう、どうなってもいい。


蓮が歌っている「出逢いの奇跡」を流した。

そして、私はカッターを手に持ち太腿へ擦り付けて行った。


私の出逢いの奇跡は蓮だけで充分・・・。