今日はついに、中学校の入学式。


ランドセルを脱いで、真新しいセーラー服に身を包んで。


私、小鳥遊ユリは今日、中学生になるーーーーーー。


「よし、お姉ちゃんもいるし、頑張ろう」


トイレの鏡の前で、初めて着る制服を見直して、深呼吸をする。


中学校は、他の小学校だった人とも合併するから、実質同小だった人は半分


しかいなくてちょっと不安だけど、私には今年中学3年生になるお姉ちゃん


がいるから、他の人と比べたら比較的気持ちは楽だ。


「ユリー!入学式に遅刻するよ!!」


「はーい!すぐいくー!」


お母さんの声に返事をして、玄関へと歩みを進めた。


新調した靴を履いて、ドアを開ける。


「行ってきます!」


私はいつになく元気な声であいさつして、中学校へと歩いたのだった。