「由佳里?」




「…………ごめん、ありがとう!」





ハッとした。今、絶対顔赤い気がする。



「じゃあ、修学旅行はお互い頑張ろうな」





彼はいつもの無表情に戻っていた。




「うん。私たちだけの秘密の作戦だね!」




もう、誤魔化すためにハチャメチャになってしまった。




彼は、私より先に教室を出ていった。1人になると、少し落ち着くことができた。








おかしいの。




彼の笑顔は中学のときに見たはずなのに。



友達である男の子の笑顔を1回見ただけなのにね、



なんでだろう。



さっきからぜんぜんドキドキが止まらないの。




容姿端麗すぎる彼の笑顔は、やっぱり何よりもかっこよくて綺麗でした。