「お前も俺も馬鹿みてぇにお節介だな。でも、お前のそんなとこ意外と好き」





「っ!」





視界が見えていたときには、もう私の心の準備は遅かった。







窓から射し込む夕日、校内に響き渡るサックスの音。





私と彼しかいない教室で、彼は笑った。




そして、嬉しくなる台詞をさらっと言って。






幼なじみの花恋さんに笑いかけたときと同じ、あの艶めかしい笑みで。





息が止まった。胸の奥の奥がすごく熱い。



沸騰しそうなぐらい。




あまつさえ、心拍数が加速していく。





彼の笑顔を見ただけなのに、私…本当にどうしちゃったのよ。