あの日失った想い

私たちはすぐに宿泊施設に行き、先生のかったるい長話と、自然観察の注意事項を聞いた。



1日目は、自然と触れ合うため、班でスケッチをしたりしなければならない。




私は、あまり絵を描くのが得意ではない。





だから、あまりこの時間も乗り気ではない方だ。




「あー、スケッチとかだるすぎー」



ハルくんがスケッチブックと筆を投げ捨てて、寝ころんだ。



「ねぇ、七瀬。班の皆が終わんないとね罰としてトイレ掃除だよ?」



小さなピンク色の花を描いていた仁美がハルくんに不機嫌そうに言う。


私も、トイレ掃除だけは勘弁して欲しい。





「知ってるし。それよりさ、お前らも来いよ!気持ちいぜ!」



「もー!ちゃんとしなさいよ」



と、言いながらも仁美もちゃっかりハルくんの隣に移って、腰を下ろしていた。





私たちが選んだポイントは、周りに人が少なく、若干高い位置にある見渡しのいい場所だ。





自然もきれいで、頬を撫でる風もくすぐったい。





私も少し集中力が切れたので、2人の隣に移動した。