あの日失った想い

え?それは一体…


「どういう意味?」


静かな病院。私たちの2人はだけの声が響いていた。



「そのままの意味よ。郁ちゃんに何を吹き込んだのかしら?郁ちゃんもあなたを軽蔑してるでしょうね」



むかついた。何なのこの子……



「私のこと知りもしないで勝手にきめつけないで!」


歯がギリッと音を立てた。本当にイラつく。



「決めつけてるのはあなたでしょう?あなたは郁ちゃんのこと何も分かってないのよ。上目だけで彼に近づかないで」




「だったらあなたは郁麻の何を知ってるのよ!?」



周りには誰もいない。病院なのに思いっきり叫んでしまった。