あの日失った想い

「ねぇ、郁麻。昨日はごめんなさい」

「は?」


怒っているのかな……?無理もないよね。


でも、伝えたいの。ごめんなさいを。



「私ね、修学旅行のとき花恋さんばかり気にしている郁麻にむかついたの。


せっかく郁麻と思い出がつくれる!って思ってたのに、


郁麻は花恋さんばっかりで、私になんか気にもしてくれないで…悲しかったし、とっても腹が立ったの」

「………」


郁麻は私を見つめていて、黙っていた。