あの日失った想い

私は、走った。さっきよりも全速力で。





足が壊れるぐらい、元来た道を走った。






途端に、私の目からは涙が溢れていた。











私…調子に乗っていたんだ。






郁麻と距離を縮めれていたから。前よりももっと仲良くなったんだと…






私はなんてことをしたのだろう。





………私はバカだ。






郁麻と花恋さんは幼なじみ。知っていたはずだった。





『お似合いだった』
通行人の言葉を思い出す。










容姿端麗でかっこよすぎる郁麻と幼なじみのかわいい花恋さん。










私の入り込む隙なんてないじゃない。