だって君が好きだから。【停滞中】

教室に入って、自分の席に着きながらわたしはそっと教室を見渡す。


わたしの席は一番後ろだから、一色陽人くんの席を見つけるのは簡単だった。


「あ…」


あの人だ、多分…


クラス名簿に書いてあった4番っていう出席番号の席に、男の子が一人座っていた。


横顔しか見えない、けど。


「か、かっこいぃ…」


思わずそう言ってしまうくらい、彼の顔は整っていた。


スポーツしてそうな、少し日焼けした肌。

すっと通った切れ長な目。

薄い唇。

無造作にセットされた髪の毛。

目の下のホクロが、なんかセクシー…


って…!わたし変態みたいじゃん!


じーっと見ている自分に気づいて、慌てて視線を外した。


でも、わたしは顔がかっこよくても好きにはならない。


かっこいい人って遠くから眺めてるほうがいいと思うから。


どちらかといえば性格の方が大事だと思うし、なにより…


わたしのことを好きでいてくれる人を好きになりたいなぁ。