恋物語は永遠を

隣からは、何も聞こえない。
いつもなら、隣の部屋から元気のいい声が常に聞こえてくるはずだ。

「やっぱりさ、私も寂しいよ、薫理。」

薫理が大好きだと聞かれたら、yesとは答えない。
逆に、noと答えるに違いない。

「嫌いでも、死んじゃったら、こんなに悲しいんだね。私、知らなかったよ………」

何だか心にポッカリと大きな穴が空いたみたい。
変なの。

「あんたさ、昔、私がしていること、分かんないって言ってたよね。」

机上の写真立てには、幼い頃の2人が写っていた。