「ご……ごめん……ね?あたしはそれでも敦が……」


あたしは振られた。
それでも次の恋にいけるほど
簡単な恋ではないから。


「きゃっ……」


腕を不意に引張られて三澤くんの
匂いに包まれる。


三澤くんに抱きしめられた………


「俺はさ、小梅のこと本気で好きなんだよ。言葉にすると軽いって思われるかもしれねーけどさ、何回だって言うよ?」


「小梅が好き。」


優しい声色であたしの名前を呼ぶ三澤くん。


「俺にしろよ。」


ぎゅうっ……と抱きしめる力は
痛いくらいに強い。


「三澤くん……あたし、さっき敦に告白したの……」


「でもやっぱりダメだった……
あたしとは付き合えないって……」


一筋の涙がまた頬を伝う。


「振られて思った。
あたし……敦が本当に好きだって。」