「えっとさぁ……嘘、とかじゃ、ない?」

こくん、と私の目の前の
彼氏(だった)が首を縦に振った。

頭がサー…とショックで何も
考えられなくなる。

そ、そうだから、ね?
頭をお花畑にしないと
やってられんわ!ね?


ついさっきまで彼氏の光は
私に目を合わせようとせず、
下を向いている。


さっさと行ってくれた方が
何倍もいいのに、
彼の中途半端な優しさが
私を1人にさせぬよう、
目の前に立っている。


私は泣くに泣けない、
最悪な状況だった。