その後燐太郎が電車で合流し、更衣室に着くと拓巳が待ち構えていた。


「綾人!昨日は聞きそびれたからな。ちかちゃんについて聞かせてもらおうか」


「お前ほんとうざい」


「なっ⁉︎うざいって!俺とお前の仲じゃんかよぉ」


腕にしがみつく拓巳を綾人が引っぺがすと、燐太郎がおもむろに口を開く。


「千華ちゃんにまだ告ってないの?」


一番の厄介者はこいつだと思いながら、綾人は無視を決め込む。


「絶対千華ちゃんも綾人のこと好きじゃん」


「はぁ?マジで⁉︎何やってんだよ綾人!」


「もたもたしてると他のやつに取られちゃうかもよ?」


「そうだぞ!贅沢な奴め!」


「うっさい」


ほんとに大きなお世話だ。