そう思いながら私は教室の入り口へと向かった

教室を出ようした瞬間、思い出したように、忘れていたように私は先生に言った


「ねぇ、先生!アドレス教えてくださいよ」


ほんの少しの時間が永遠のように長く感じる

前にもこういう感じがあった

あの時のように変な空気になったらヤだなぁ

もう、心臓の音しか聞こえないような中、先生が口を開いた


「だめぇ」


前回と違って、周りの空気が変わっていない分、私は普通の、よくあるような反応を先生に返せる


「えーどうしてですか??」
「前は教えたりする事もあったけど、今はクラスの子には教えたりするけど、それ以外はやめてるの」