「結局受けない事にしました」


苦笑しながらそう言う私に先生は「何で?」と尋ねる


「担任が受けるな的な事を言ってたし、推薦の子みんな受けねいそうなんで……」
「残念、受けて数学の平均上げてくれたら良かったのに」


先生は私がセンターを受けたら、数学の平均点が上がると思っているのだろうか

数学が上がっても、他の科目が落ちる気がするのだけれど


「でも、うん。受けませんね」


私の言葉を聞きながら、先生は教室の戸締りをしていく

いつ、どのタイミングで言い出すべきだろうか……

心臓の音が頭で響いているのを感じて、息苦しさを感じる

たった一言、自然に、断られても、さわやかに……