雪が降り積もる中、ダンボールに仔犬が捨てられているように、一人の赤ん坊が道端に捨てられていた。
赤ん坊を発見したのは、大学生の赤沢義樹。
引っ越したばかりの新居に向かう義樹は、何気なく裏道を通って歩いていた。
この道は滅多に人が通らないような狭い道だ。
義樹は物珍しそうに辺りをキョロキョロと見回しながら歩いていた。
「オギャー!オギャー!」
義樹の耳にか細く鳴き叫ぶ声が届く。
そこで赤ん坊の入ったダンボールを見付けた。
洋服も着ていない、産まれたままの姿の赤ん坊は、この寒空のせいか裸で震えていた。
しかもまだへその緒がついたままだ。
おそらく生まれてからそう時間は経っていないのだろう。
義樹は赤ん坊を着ていたコートでくるみ、病院へと走った。
早くしなくては赤ん坊は死んでしまうだろう。
赤ん坊の唇は紫色に染まっている。
義樹は無我夢中で走った。
そして病院に着いた義樹は叫んだ。
「助けてくれ!!赤ん坊が震えている!!」
叫び声を聞いた病院関係者が赤ん坊を義樹から奪い取ると、赤ん坊を連れてオペ室へと入って行く。
オペ中と書かれているランプが赤く光った。
義樹はオペ室の近くの椅子に腰掛け、両手をくんで、祈りを捧げるような仕草をしたまま動かずに居る。
1時間程して、祈りを捧げる義樹の目の前の赤いランプがふっと消えた。
そしてオペ室から出てきた医師が義樹に向かい囁いた。
「赤ちゃんはもう大丈夫ですよ」
義樹はその言葉を聞き、大粒の涙を流した。
赤ん坊を発見したのは、大学生の赤沢義樹。
引っ越したばかりの新居に向かう義樹は、何気なく裏道を通って歩いていた。
この道は滅多に人が通らないような狭い道だ。
義樹は物珍しそうに辺りをキョロキョロと見回しながら歩いていた。
「オギャー!オギャー!」
義樹の耳にか細く鳴き叫ぶ声が届く。
そこで赤ん坊の入ったダンボールを見付けた。
洋服も着ていない、産まれたままの姿の赤ん坊は、この寒空のせいか裸で震えていた。
しかもまだへその緒がついたままだ。
おそらく生まれてからそう時間は経っていないのだろう。
義樹は赤ん坊を着ていたコートでくるみ、病院へと走った。
早くしなくては赤ん坊は死んでしまうだろう。
赤ん坊の唇は紫色に染まっている。
義樹は無我夢中で走った。
そして病院に着いた義樹は叫んだ。
「助けてくれ!!赤ん坊が震えている!!」
叫び声を聞いた病院関係者が赤ん坊を義樹から奪い取ると、赤ん坊を連れてオペ室へと入って行く。
オペ中と書かれているランプが赤く光った。
義樹はオペ室の近くの椅子に腰掛け、両手をくんで、祈りを捧げるような仕草をしたまま動かずに居る。
1時間程して、祈りを捧げる義樹の目の前の赤いランプがふっと消えた。
そしてオペ室から出てきた医師が義樹に向かい囁いた。
「赤ちゃんはもう大丈夫ですよ」
義樹はその言葉を聞き、大粒の涙を流した。