かいなをこまぬいていたが、 「下手にひそひそとやろうとなさらぬのがよろしいかと」 岸島は膝を叩いた。 「正面切って行けば誰も怪しまぬか」 目から鱗が落ちたような思いで、岸島は下僕を呼び、 「伊東どのの屋敷は知っておるか」 と聞き出し、 「出来れば今一人監察がおればよいのだが」 と、懐にしまってある隊士の名簿を繰り開き始めた。