その間にも。

三条の制札を土佐藩士が引き抜いて斬り合いの騒ぎとなったり、隊長が女がらみの騒ぎで切腹をしたり…と、周りは血なまぐさいことばかりであった。

が。

勘定方で監察という、いわば裏方にあたる立場であったから、

「岸島さん、たまには僕の代わりに子供の相手でもしてあげてくださいよ」

と沖田から遊び相手の代役を頼まれて面倒を見る、といったようなこともあり、

「これは蔵屋敷の頃より気楽で良いかも知れんな」

と、すっかり打ち解けていた原田との酒の席になった折に、もらしていたほどであった。