「かたじけのうございます」 深々と丁寧に、岸島はお辞儀をした。 「君が岸島くんか」 そろばんの腕を見込まれ、土方の一声で入隊が決まった話は聞いていたようで、 「うちの勘定方は酒井さんがあんまり丈夫ではないから、酒井さんが仮に除隊になったときのことを考えて入れたんだと思うけど」 見回りもあるだろうから、体には気をつけるように…と諭すと沖田は道場の方へ去った。