「ん?」 メロンパンをかじりながら反応する。 「何でそんなに早まった行動したの?」 「聞いたから…」 「何を?」 「どんな相手でも来るものは拒まない人だって。先輩に近づくいいチャンスだと思ったの」 「ねぇ華あの男はあの時とは違うだよ?」 「分かってる。分かってるけど、私ずっと好きだったんだもん」 「華…」 唇をきゅっと結んで必死に涙を堪える。 もうあの時の先輩とは別人みたく変わったって知ったのは入学してすぐだった。