何故こんなこと言ったのか分からない。
当てつけだったのかもしれないし、釘を指すためだったかもしれない。
とにかく嫌われたかった。
純粋に俺を見る目から軽蔑したような眼差しに変えたかった。
だけど謎子の目からは驚きと悲しみが広がり…静かに涙を流した。
「知ってます…だけど今だけは…そんな事知りたくないです」
あぁ俺はやっぱりクズだな。
言われた通りのクズ人間になってたんだな。
こんな気持ちでセックスしたことなんか一度もなかった。
やっぱり変わった女だ。
行為が終わると、謎子はすぐに着替え、そのまま部屋を出ていった。
