無口な彼の愛し方

意外な誘いに戸惑い、悩んでいると・・・


「忙しいなら、別に」

「ううん。暇です!部活の後なら」


そんなあたしの返事に、充が小さな笑みを零した。

そんな充の姿を見て、胸がキューッとなった。


「じゃ、部活の後に」

「はい!」


その日から、約束の日まで待ち遠しくて仕方なかった。

待ちに待った、約束の日。

いつものように練習しに来た、充たちの学校の男子バスケ部。

その中から、充の姿を見つけて、自然と顔が緩んだ。

その日の練習はヤケに長く感じ、何度も時間を確認してしまう。

そして練習を終え、外に出ると、校門のところに充の姿があった。

スポーツバックを肩にかけ、校門に寄りかかる充の姿にドキドキと胸が高鳴る。