(来都side)
俺は……俺たちは、殺し屋だった。
楽。桜悠。そして俺。
それぞれの過去が引き合わせた俺たちの関係は、殺し屋のチームだった。
だが……それも6年前のあの日に全てが終わった。
俺たちは、俺たちを縛りつけていた呪縛から解放された。
そうして、何もかもが自由の身になれた……はずだった。
けれど……たまに、俺の中の何かが引っかかる。
それは桜悠も楽も同じだった。
俺たちは……何かを忘れているんじゃないかって。
今日も……見つかるはずのない誰かを、俺たちは探し続ける。
顔も名前も分からない、夢に出てくるその誰かを。

