『授業に遅れますので‼︎』


『良いじゃん、サボっちゃえば』

『そーそッ♪ 授業なんて聞いても、ただ眠いだけだろ?』



嫌がる女子生徒2名にからむ男子生徒2名。


こんな光景がなければ…そうそう反対もしないんだけど。



まぁ、なくても嫌だけど。



『……そこ、何してんの?』


男子生徒の後ろから声をかけた私にいち早く気づいた女子生徒の目が、驚いた様に見開かれる。



そんな女子生徒に気づき、振り返った男子生徒は何故か顔を少し青ざめさせて後ずさった。



……何事。



私、まだ何もしてないけど。


ついでに言うと、竹刀や木刀だけでなく箒すら手にしてないんだけども。



『チッ…行くぞ!』


『あっ…ああ』



それでも、何故か私を見た男子生徒2人は、一目散に何処かへと逃げ出して行った。


……本当に、何が起こっている。

私は、彼らに何かしたか?


不思議に思って首をかしげた私は、痛い程の視線が気になってそこに顔を向けた。