私、星野愛里寿は、友達も恋人もできないくらい地味っ子。周りの子はキラキラしていて、自分も、もっとそうなりたいなぁとぼんやり外を眺める。

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HRが終わり、急いで外に出る。向かった場所は『あさがおプロダクション』
男性アイドルや女性アイドルを育てている、ここらでは1番でかいアイドル会社。
『ルーム13』という部屋をノックし、急いで入った。
「お、おはようございます!遅れてすみません!」
走ってきたので、息切れ混じりの挨拶になってしまった。
「遅い!アイドルは遅刻禁止!ちゃんと分かってるの〜!」
注意してきた子は、小林奈々(こばやしなな)
同じルームで一緒にダンスや歌の練習をしている。特に歌が凄くうまい子。
「ご、ごめんってば〜」
私が軽く謝ると後ろから誰かが抱きついてきた。
「アリスちゃん!おっはよ〜!今日も可愛いな〜♪」
抱きついてきた子は、月島明(つきしまあかり)
奈々ちゃんと同じでルーム仲。ダンスがキレッキレで体力がある。テンションの高さと持ち前の明るさは1番。
「揃ったところでらとりあえず腹筋を50回、その後にストレッチね」
奈々ちゃんの指示を聞き、それぞれ動き始めた。
私はアイドルが大好きで、いつか私も、アイドルになりたいと思っていた。公園にあるステージからこんな大きな会社に変わるなんて、夢のまた夢だった。これからどんな活動をしていくのかが楽しみでワクワクが弾けちゃいそう♪

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基礎練習を終えると、今度はダンスのステップの練習。
それから発声練習、腹式呼吸やハミングを練習した。
「もう無理〜!」
全て終わって、ヘトヘトな私はその場に寝転んで叫んだ。
「アリス、もっと腹筋を使って歌わないと、喉に負担がかかっていつか壊れるわよ」
またしても、奈々ちゃんに厳しいお言葉で心を刺してきた。
「ダンスも、もう少し大きく動けるといいかもね〜♪」
「明まで〜」
目をウルウルさせて明を見る。
「この後は…スケジュールではもう終わりになってる」
奈々が自分の持っていた手帳を確認した。
「やったー!終わった〜!!」
「パフェ食べに行こ!パフェ!」
私と明は大はしゃぎで部屋の中をクルクル回った。
すると、扉がノックされた。
「どうぞ!」と奈々が招くと、マネージャーの鈴木さんがいた。
「3人にちょっと話があるのだけど、時間いいかしら。」



…to be continued