鬼が往く

根津は立ち上がる。

「俺かて同じじゃボケェ…拳ひとつで今の地位まで上り詰めてきたんじゃ…相手が誰でも…負ける訳にはいかんのじゃ!」

渾身の力を込めた根津の右ストレートが、銀二の顔面に直撃する!

流石に大きくよろめく銀二。

しかし何とか踏み止まり、そして。

「これで終われや!」

逆に銀二の渾身の右ストレート!

「がはあ!」

根津は吹っ飛ばされて壁に激突!

そのまま倒れ、二度と立ち上がる事はなかった。

…血塗れのまま、息を荒くする銀二。

このタイマン、銀二の勝ちだ。

「久々にええ素手喧嘩(ステゴロ)見せてもろうたわ」

将臣が手を叩いた。

「鬼首 銀二…ホンマ大した男やで」