鬼が往く

顔面血塗れの銀二。

根津は彼の髪を摑んで引き摺り起こす。

「どした鬼首ぇ、オドレの力はこないなもんか?もっと骨のある奴と違うんか?おぉ?」

銀二の顔面に頭突きを叩き込む!

しかし。

「いい加減に…しやがれコラァッ!」

銀二は根津の股間に膝をぶち込んだ!

思わず体をくの字にする根津。

そこへ銀二のアッパーが炸裂!

顎を打ち抜かれ、更にはその衝撃で根津の歯がへし折れた。

更に銀二は根津の胸倉を摑み、左ストレート!

根津はもんどりうって倒れる。

「俺ぁ喧嘩(これ)以外に取り柄がねぇからよ…喧嘩で絶対負ける訳にはいかねぇんだ」

銀二は拳を握り締めた。