「私達、もう別れましょ!」
カズオは、まさか、その電話でアイカから別れを切り出されるとは、微塵も思っていなかった。
カズオにとって、アイカは、とても素直で自分に従順で申し分のない女性だった。そして近い将来の花嫁候補だと、信じて疑っていなかったのだから。
沈黙。。。
云えた!アイカは、云えた!。そして、二人の間の沈黙も気にせず、何度も「わたし云えちゃった!」と胸で繰り返していた。
「今、なんて云った?」
カズオは、アイカから聞いた言葉の意味がまるで理解出来ていなかった。
私達の何を、もう別れるんだろう・・・?
「私達、もう別れましょう!
二人の関係はもう終わりにしましょう!!」
アイカは、カズオの要望に応えて、もう一度云ってみた。
彼には悪いが、なんだか、トッテモ気持ち良かった!

