アイカは、霊子の説明をひととおり聞いて気持ちは決まっていた、なのに。コトバで決めきれないでいた。
「大丈夫ですよ!もしも、お貸しした<言葉>を上手く云えなかった場合はレンタル費も入会金も返却します。。でも、今までは、そういうケースは一度もありませんからぁ~」
霊子が自信を持って口にする言葉には、人を安心させる不思議なパワーがある!
「わたし、実は、今まで自分から男性に別れを切り出した事が一度も無いもんで・・・」
カウンター越しに、霊子へ訴えかけるようにアイカは話し始めた。
「今付き合っている相手とは、もう2年になるんです。付き合い始めて1年ぐらいたった頃には、将来を共にする人じゃないなぁ~って。感じていたんです、でも・・・なかなかコトバに出して、別れを切り出せないんです」

